医療機関

医療現場では、近年の電子カルテ普及に伴い、患者情報の電子化が急速に進んでいますが、紹介状や問診票、患者のサインが必要な同意書など、紙ベースで扱われている文書が今なお数多く存在しています。そうした紙文書の情報を、患者のID情報に紐づけてデータ保存し、システムを構築するためにキヤノンのドキュメントスキャナーが活用されています。ドキュメントを読み込む際にQRコードなどのメタデータを付与すれば、スキャンするだけで個々のデータを自動で振り分けてシステム登録するなど、負荷なく効率的にデータベースを構築することが可能です。
また、これらのデータを病院の会計システムや薬局のシステムと連携させることで、治療費や入院費の清算、処方箋の送受信といった作業も効率化することができ、人件費削減、サービスの向上にもつながります。

教育機関

重送検知などの優れた搬送機能を使用して、迅速かつ正確に、大量の試験解答用紙、学術論文、研究論文などさまざまな原稿を処理します。薄い鉛筆文字もしっかりスキャンできるだけでなく、用紙に付与したバーコードを読み取り、ファイル名を自動生成することもできます。
また、全国から回収してきたテスト用紙をスキャンすると同時にバーコードを解析し、採点結果をシステムに提供。これにより採点業務にかかる時間を大幅に削減できるだけでなく、入力ミスなどのリスク防止にもつながります。

物流・運輸

Eコマースの普及などに伴い、日々配送される荷物が増えています。物流・運輸業の現場では、集配伝票や配送伝票といった紙文書を物流拠点でスキャンし、伝票上のバーコード情報や配送状況をシステムに登録。顧客からの各種問い合わせにも瞬時に正確な回答が出来るトラッキングシステムを構築することができます。
キヤノンのドキュメントスキャナーを使えば、折り目やしわ、汚れのある薄い伝票、文字が薄く判読しづらい伝票でも、文字強調やノイズ除去といった独自の画像処理機能により、伝票中の必要な情報を明確なテキスト情報として抽出・電子化することができるため、帳票情報入力にかかる業務負荷を低減できます。また、物流拠点や倉庫、輸出入の拠点では、受領証や請求書、品目リストといったドキュメントをスキャンし、即座に情報をシステムに反映することで、サプライチェーンマネジメント全体の効率化を図ることができます。

保険会社・銀行

保険会社・銀行では、小切手・手形などを電子化・運用する動きは以前からありますが、申込書や身分証明書のコピーなど紙ベースで扱われる文書が多数存在しています。こうした文書の管理には、帳票を保管場所に輸送するコスト、情報入にかかる力コスト、保管場所のコストなど、莫大なコストが発生します。
ドキュメントを電子化してワークフローに取り込み、電子データとして扱うことでこれらのコストを大幅に削減することが可能です。電子化の際にOCR情報を活用して、手入力によるミスを防ぐとともに、システムへのデータアップロード時間が格段に短縮されるため、本社・支店間での情報共有の円滑化を図ることができます。

政府・自治体

政府・自治体においては、行政サービスの質の向上とスピードアップのために、ITを活用したデジタルガバメント化が進んでいます。過去から蓄積された膨大な紙の資料の電子化によるデータベース構築や、バックアップとしての電子化保存に、キヤノンのドキュメントスキャナーが活用されています。
例えば地方自治体では、窓口で受け付けた申請書類や届け出などを電子化し、各業務システム・住民データベースなどと連携して処理することで、ワークフローの簡略化・短縮化を実現し、住民への「サービス向上」につなげます。税務においては、申請者から提出された保険料の納付通知書などバックアップとなる証明書などを電子化。税務システムに繋げることで、検索・閲覧など作業効率は飛躍的に向上し、データが有効活用されます。