トップメッセージ

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世界トップレベルの高収益企業を築き、社会に貢献し、
世界から尊敬を受ける企業を目指します。

株主・投資家のみなさまにおかれましては、ますますご清栄のこととお喜び申しあげます。
平素は格別のご理解とご支援を賜り、厚く御礼申しあげます。

当社第85期事業年度(2023年1月1日から2023年12月31日まで)の世界経済・日本経済は、
新型コロナウイルス感染抑制の措置やそれに伴う行動制限が緩和され、コロナ後の新しい社会への対応が進んだことで、需要と供給の両面において堅調に回復しました。半導体をはじめとする電子部品や材料等供給の国際的ひっ迫による厳しい状況が続きましたが、影響は軽減してきています。一方、ロシアによるウクライナ侵攻等の地政学リスクや、米国におけるインフレ抑制のための金利の引上げ、中国経済の減速懸念等、経済の先行き不透明感が残る状況が続きました。

このような状況の中、カメラ用部品やプリンター用部品等の販売が好調に推移し、さらに、前年末よりグループ会社からの移管を進めているモータ製品の販売も堅調でした。また、デジタルトランスフォーメーション(DX)への取組み強化・拡大に伴う金融機関向けのシステム開発等の需要が回復し、関連するサービスの拡販に努めました。期末配当金につきましては、日頃のご支援にお応えするために1株あたり30円とし、年間配当金は1株当たり60円となりました。

なお、宇宙関連分野におきましては、2月、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)のH3ロケット試験機2号機により当社製超小型人工衛星「CE-SAT-IE(ワンイー)」が打ち上げと軌道投入に成功しました。主光学系カメラによる撮影にも成功し、新規搭載の計算機や自社開発のコンポーネント等の実証実験を進めながら、地理空間情報収集や防災活動等、社会の安全・安心に寄与する衛星画像の取得を目指します。あわせて、打ち上げから約6年半経過した当社製の超小型人工衛星「CE-SAT-I(シーイー・サット・ワン)」と、約3年経過した「CE-SAT-ⅡB(ツービー)」の実証実験を継続しており、撮影手法の多様化にも取り組んでいます。

今後も経済の先行きは不透明で予断を許さない状況が続きますが、引き続き全社員の力を結集させ、業績向上へ取り組んでまいります。

今後ともより一層のご支援を賜りますよう、心からお願い申しあげます。

キヤノン電子株式会社
代表取締役社長
橋元 鍵