TMFセンサー
TMFセンサーは、キヤノン電子独自の磁気センサーであり、 素子の開発製造から製品の応用まで手掛けております。 新たな磁気検知のニーズには、Made in Chichibu で 高い性能と信頼性にてお応えします。
- 主な特長
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TMFセンサーは、キヤノン電子が独自開発した磁性薄膜を用いた高周波駆動型の磁気センサーです。
磁気検知用途に応じて2種類のセンサー素子で、〔TMF-MI素子〕と〔TMF-FG素子〕があります。
〔TMF-MI素子〕は、磁気 インピーダンス効果を利用し、〔TMF-FG素子〕は、直交フラックスゲートの動作を用いています。
優れた磁気特性の薄膜、自由度の高い素子を支える加工技術、磁石やコイル等を組み合せた応用技術、S/Nの良い信号を高速で得る処理技術等を組み合せ、様々な磁気検知のニーズにお応えします。
また、最新のデジタル技術も駆使して、1pTの分解能を目指した超高感度の世界にも応用を広げていきます。 - TMF-MI素子
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磁気インピーダンス素子の駆動は、磁性薄膜にMHzのパルス電流を印加し、磁界ゼロで透磁率をほとんど持たないにようにし、外部磁界が掛かると急激に透磁率が発生するように磁性薄膜の磁気異方性を付けておきます。
透磁率の変化は、高周波電流による表皮効果に反映され、素子のインピーダンスが変化します。
パターンの設計により、図の素子aやbのように素子の感度を自由に設定できます。[磁気特性データ]
- TMF-FG素子
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磁性薄膜に高周波電流を印加し、磁性体内に発生する外部磁界に対する磁束を脈硫化し、その磁束変化を積層したコイルで取り出します。
その信号は印加電流の周波数に対して、偶数時の高調波が大きく変化し、検波回路でセンサー信号を得ます。原点でも傾きを持ち、バイアス磁界が不要です。
負帰還コイルを組み込んだタイプもあり、高い直線性や優れた温度特性も実現します。[磁気特性データ]
- 超高感度に向けて
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[基礎評価用デモ機]
フラックスゲートセンサーの超高感度化では、磁性薄膜の反磁界を徹底的に低減し、コイルはタン数を稼ぐために外付けにし、信号処理ではサイン波通電の2倍の周波数で検波を行います。
応用では、2つのセンサーと数値演算処理を組み合わせると、ノイズに埋もれた信号もS/N良く取り出せるようになります。[ 高感度磁界計測ブロック図 ]
[波形比較処理例]
- 製品応用例
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地磁気方位センサー
- 腕時計用
- MI素子を用い、安定した 地磁気検知性能を確保しました。
- 3軸高精度検知(人工衛星用)
- 人工衛星制御に必要な地磁気検知 性能を有します。 宇宙線に対する耐性も確保。
電流検知用途
- 電力計測用
- 汎用電流計測
電力計測モジュール
家庭内電力計測(OEM)
- 高精度に電流を計測するだけでなく、電力の計測精度にも拘りました。
磁気識別検知
- ATM用
- 自動販売機用
- 銀行のATMや自動販売機等の紙幣識別用磁気センサーとしていたるところで使用されています。
TMFセンサーは素子単体での販売はしておらず、標準品の設定がありません。
それぞれの用途で、個別に対応をさせて頂きます。
製品の問い合わせよりお気軽にお問い合わせください。 - 腕時計用
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