キヤノン電子の
自動化技術を武器に、
完全無人の植物工場の
実現を目指す
自動化技術で植物工場を革新する
自動化技術で
植物工場を革新する
キヤノン電子では、「世界のトップレベルの高収益企業になろう!」という経営ビジョンに基づき、生産性改革に日々取り組んでおり、磁気コンポーネントや基板実装をはじめとした精密機器の製造の生産効率を高めてきました。生産性改革への取り組みのひとつに、自動化技術があり、生産現場では、キヤノン電子が独自に設計・開発した自動機が24時間365日稼働しています。
キヤノン電子は、自社の強みである自動化技術が、水耕栽培型の植物工場に活用できると考え、2017年より研究を開始、2018年からキヤノン電子赤城事業所において実証実験植物工場を稼働し、様々な工程の自動化を推し進めています。
植物工場ビジネスは、天候や異常気象等に左右されずに安定して作物の供給を可能とし、無菌環境で生育可能なため農薬を用いず、洗浄処理等を大幅に削減できることから、様々な方面から注目が集まっており、今後成長が期待される市場です。しかし、栽培環境の管理と生産体制の確立にはノウハウが必要であると同時に、多くの工程を人手に頼らざるを得ないため、人件費負担が大きな課題となっています。
そこで、キヤノン電子は、現在人の手で行っている様々な工程を自動機により自動化し、生産効率向上に貢献するとともに、温度・湿度等の育成環境を管理するソフトウェア面でも顧客の生産現場の最適化を支援していき、最終的には完全無人で稼働する植物工場の実現を目指しています。
自動化された植物工場の姿
自動播種(種まき)機灌水、播種(種まき)、噴霧工程を全て自動で行います。
自動移植(植え替え)機育苗工程を終えた苗を移植パレットへと全て自動で移植(植え替え)を行います。
自動収穫機収穫から袋詰めまでの工程を全て自動で行います。
出荷袋詰めされた野菜を箱に入れ、出荷までの作業を自動化します。
自動化された
植物工場の姿
キヤノン電子は、播種(種まき)、移植(植え替え)、収穫及び出荷の工程に着目し、それぞれ自動化を担う装置を開発・提供しています。
自動播種(種まき)機灌水、播種(種まき)、噴霧工程を
全て自動で行います。
灌 水種をまく土台となるスポンジに
十分な水をしみ込ませます。
播 種異形状の種を確実にピックアップし、
複数の種を同時にスポンジに植えていきます。
自然物であるためひとつひとつの形が微妙に異なる種を確実にピックアップし、スピーディかつ安定して播種工程を行う点にキヤノン電子の強みがあります。
噴 霧最後に種まきを終えたスポンジの上から
ミストを噴霧し、
育苗工程へとつなぎます。
自動移植(植え替え)機育苗工程を終えた苗を
移植パレットへと全て自動で
移植(植え替え)を行います。
切り離す育苗工程を終えたスポンジから、
苗をひとつずつ切り離します。
キヤノン電子独自の技術により、スポンジのような柔らかく取り扱いの難しい素材を確実かつ安定して切り離すことを可能としており、複数同時に行うことも可能です。
移 植苗を傷つけることなく、移植パレットの上に
セットされたカップの中へと
自動で植え替えを行います。
根を傷つけないように取り扱い、ズレなく確実にカップの中に苗を植え付けます。
自動収穫機収穫から袋詰めまでの工程を
全て自動で行います。
移植パレットやカップだけではなく、
野菜の根も肥料として再利用します。
収 穫野菜を移植パレットから切り取ります。
やわらかい野菜を傷つけることなくきれいに切断し、袋詰めすることが可能であり、フリルレタスをはじめとしてケール、グリーンリーフ等の様々な形状の葉物野菜を取り扱うことが出来る点にキヤノン電子の強みがあります。
袋詰め野菜に傷みがないかカメラによって確認し、
良品の野菜を袋につめます。
出荷袋詰めされた野菜を箱に入れ、
出荷までの作業を自動化します。
リユース&リサイクル収穫と同時に野菜の根とスポンジ部分とを切り離し、
スポンジ部分は廃棄、移植パレットとカップは再利用します。
切断した根は、キヤノン電子製の生ごみ処理機により処理し、
肥料として再利用が可能です。
キヤノン電子が提案する植物工場ソリューション
種まきから収穫、
出荷までを担う
自動化装置の販売
機能別自動化装置の販売 播種、移植、収穫、出荷等、現在人の手によって行っている作業を自動化し、植物工場の生産性向上に貢献します。部分的な導入も可能ですので、現状の作業フローの改善にお悩みの方は、是非お問い合わせください。
一環システムの販売
機能別各種自動化装置に加えて、栽培環境の管理システムとあわせて提供します。キヤノン電子には生産機器で培ったノウハウがあり、各自動化装置を効率的に連動させるだけでなく、それらを遠隔で操作・管理・監視を可能とするソフト面からも顧客の生産体制改善に貢献します。
「現状の作業フロー全体を自動化によって見直したい」「自動化装置を導入したいがどのように組み合わせればよいのか分からない」「作業を自動化するだけではなく、工場を遠隔で監視したい」といったニーズにお応えします。
顧客の生産体制に
あわせたカスタマイズ
キヤノン電子では、自動化装置の導入にあたり顧客の工場規模や生産量にあわせたカスタイズも行います。自動化といっても、求められる作業量やコストバランスは、顧客の工場規模や生産量によって異なります。自動化装置が同時に行う作業工数や稼働速度を、顧客の生産体制にあわせてカスタマイズすることにより、安定供給性と生産効率性が両立する最適な生産環境の創出を支援します。
本格的な自社植物
工場の稼働と市場提供
キヤノン電子は近い将来、現在稼働中の実証実験工場を大幅に拡張し、本格的な自社完全自動植物工場を稼働させるとともに、野菜の市場提供を目指します。
農業の自動化は今後も加速することが予測されます。自動化による生産性向上を自ら証明することで、今後も市場を牽引し続けます。
キヤノン電子での持続可能な取り組み
キヤノン電子での
持続可能な取り組み
現在キヤノン電子赤城事業所で稼働中の植物工場では、フリルレタスを栽培しており、収穫したフリルレタスは毎朝4つの事業所に出荷されています。自社植物工場で栽培されたシャキシャキ新鮮なフリルレタスは、社員食堂のサラダバーとして並んでおり、社員からも大好評となっています。
本来廃棄されてしまう野菜の根は、社員食堂から出る残飯とともに生ごみ処理機によって肥料へと形を変え、各事業所の敷地内で育てている果物や植栽の肥料として再利用されています。
これまでの歩みと
今後のスケジュール
- 2017年
- 水耕栽培型植物工場の自動化のための研究を開始。
- 2018年 初旬
- 美里事業所内にラボを設置。
- 2018年 末
- 水耕栽培型植物工場の自動化のための実証実験植物工場を赤城事業所内に稼働開始。
- 2020年
- 本格的な自社完全自動植物工場を稼働予定。