SPACE

100% 内製化した人工衛星の量産化を目指す
キヤノン電子の挑戦

DREAM

夢の実現への挑戦
~世界トップレベルの
総合宇宙企業へ~

挑戦の始まり

キヤノン電子の挑戦の始まり

1999年、キヤノン電子の社長に就任した酒巻は宇宙事業への思いを温めていました。キヤノンの研究開発部門でさまざまな新規事業に携わってきた経験から、キヤノン電子の有する精密機器技術や光学技術を結集すれば人工衛星をつくることは可能だと感じていたためです。

2002年、海外の友人から勧められた本(※)に「これからの時代は地上500~600kmを制したものが世界を制する」と書かれていたのを目にした酒巻は、「チャンスが来た」と直感しました。(※エヴェレット・カール・ドールマン著『アストロポリティーク 宇宙時代の古典地政学』)

夢の実現へと動き出した酒巻は、大胆な経営再建により必要な資金を蓄積するとともに、優秀な人材の確保に奔走しました。そして2009年、宇宙事業への参入宣言を機に、キヤノン電子の挑戦が満を持して始まりました。

目指すは内製化

超小型人工衛星の内製化を目指す

「宇宙企業の先駆者となり、若者たちに夢を与えたい」というメッセージは瞬く間に広がり、キヤノングループ内はもちろん、世界中から優秀な研究者が続々と集まってきました。

そして2012年、キヤノン電子は超小型人工衛星の開発・製造に着手しました。これまで人工衛星のコンポーネント(=部品)は海外製で高価なものばかりでしたが、キヤノン電子ではこれらを内製化することによってコストの削減に努めました。必要な性能を維持しつつ大幅なコストダウンを図り、世界的需要が高まりつつある超小型人工衛星の開発・製造に邁進しております。

ワンストップで提供

人工衛星の製造から打ち上げまで
ワンストップで提供

キヤノン電子が目指すのは、世界トップレベルの総合宇宙企業です。

まずは超小型人工衛星の量産体制を確立し、販売を行います。同時に、内製化したコンポーネントの販売や人工衛星で撮影した高解像度画像の提供などにもビジネスを展開していきます。

将来的にはキヤノン電子グループでロケットを製造し、専用のロケット発射場を建設します。人工衛星の製造から打ち上げまで、ワンストップでの提供を実現し、宇宙関連市場のニーズにこたえます。

これまでの歩み

これまでの歩み

2017.06
超小型人工衛星の初号機「CE-SAT-I」をインドから打ち上げ、高度500㎞の地球周回軌道へ。民間企業による自己資金での人工衛星打ち上げは日本初。
この「CE-SAT-I」は、地上の画像を撮影するなど、現在も実証試験を継続中。
2017.08
キヤノン電子、IHIエアロスペース、清水建設、日本政策投資銀行の4社で「新世代小型ロケット開発事業会社」を設立。
2018.02
JAXA主導の全長10m弱小型ロケット「SS-520」5号機の打ち上げに成功。キヤノン電子はロケットの飛行動作を制御するコンピュータなどを提供。

BUSINESS

事業の三本柱
~2030年売上1,000億円へ~

SATELLITE
超小型人工衛星の販売

① SATELLITE
超小型人工衛星の販売

キヤノン電子では、超小型人工衛星を提供することで、お客様のさまざまなビジネス展開をサポートします。得意の光学技術をふんだんに生かし、超小型衛星では世界最高レベルの解像度で撮影可能です。小型・中型望遠鏡の搭載機も開発中で、お客様のニーズに合わせた性能の低価格・短納期での提供を、セミカスタム化により実現しております。既存の企業は勿論、大学やベンチャー企業へも販売を行うことで、宇宙関連市場の拡大を牽引していきます。

超小型衛星CE-SAT-I

  • 低価格・高性能・短納期を目指す小型地球観測衛星の初号機
  • 「2017年度グッドデザイン賞」受賞
  • キヤノン製デジタル一眼レフカメラと直径約400mmの反射レンズを組み合わせた光学的画像処理システムを搭載。地上500kmの軌道上から、6km×4kmのフレームサイズで0.9mという細かな地上分解能画像を撮影でき、1台1台の自動車の認識も可能。
  • 広域撮影用のキヤノン製コンパクトデジタルカメラにより、2000km×1000kmという広域画像の撮影が可能。
  • 撮影した画像データは地上に送信され、防災や農業など多彩な分野への応用が可能。
  • カラー動画・夜間撮影も可能
  • 外寸500×500×850mm、質量65kg

COMPONENTS
コンポーネントの販売

② COMPONENTS
コンポーネントの販売

キヤノン電子では、これまで培ってきた電子機器の開発技術や精密加工技術、小型化技術等を活かすことで、高品質なコンポーネントを量産し、低価格で提供いたします。現在コンポーネントは、磁気センサー、太陽センサー、恒星センサー、光学ユニットまで内製化に成功しており、内製率は日々100%に近づいております。人工衛星の完成品を販売するだけでなく、コンポーネントを販売することでも宇宙関連市場を活性化させていきます。

光学系

キヤノングループの光学技術を生かした
人工衛星搭載用望遠鏡ラインナップ

反射望遠鏡

高解像度の地上の写真を撮影するための超望遠光学システム

アクチュエータ

モーターや 磁性部品の技術を応用した衛星駆動装置

磁気トルカ

地球磁場との相互作用を用いて、人工衛星の姿勢を制御する電磁石アクチュエータ

リアクションホイール

ホイールを回転させた際の反作用を用いて、人工衛星の姿勢を制御するアクチュエータ

センサー

衛星の姿勢を測定する精密機械

サンセンサー

太陽光を検出することで、人工衛星上での太陽の位置を決定するセンサー

チューンド ドライ ジャイロ

回転するホイールのジャイロ効果を検出することで、人工衛星の角速度を計測するセンサー

スタートラッカー

恒星の配置から恒星の方向を計算し、人工衛星の姿勢を決定するセンサー

地磁気センサー

コイルの電流変化を検知することで、地球の磁場を計測するセンサー

慣性基準装置

角度および角速度を計測するセンサー。複数のジャイロスコープで構成

DATA
撮影データの販売

③ DATA
撮影データの販売

キヤノン電子の超小型人工衛星では、キヤノンの光学技術により、世界中の写真を高解像度で撮影できます。高解像度の画像データは多くの情報をもっており、農作物の生育状況の監視や火山活動の調査など、情報を活用することで大きな価値を生み出します。キヤノン電子では、単に撮影した高解像度の画像データを販売するだけでなく、データから必要な情報を引き出す画像解析技術も日々磨いております。高度500kmの記念撮影から自然現象のモニタリングまで、情報活用の分野でもお客様をサポートしていきます。

画像活用例

1.駐車台数モニタリング

定期的な画像取得により、駐車場の使用率を割り出します。 季節毎、時刻毎での来客数の変化を捉え、ロジスティクスの 改善、リソース配分の最適化に役立ちます。

2.交通渋滞モニタリング

交通密度、渋滞長をモニタリングすることで、より効率の良い 移動ルートの策定が可能となります。 CE-SAT-Iで撮影した画像からはトレーラー、乗用車といった 大きさの異なった車種の判別が可能であり、交通の最適化、 維持管理の効率化に寄与します。

3.漁業での活用

CE-SAT-Iで得られる高解像画像は、海でも効果を発揮します。 沿岸に停泊している小型船舶の監視や沖合に設置した 養殖用いけすの状況確認等に役立ちます。

4.石油貯蔵量予測

世界各国に設置されている浮き屋根式石油タンクの画像を 取得することで、その地域での石油需要の予測が可能となります。 高い空間分解能をもつ画像からは、個々のタンクにおいて 精度の高い貯蔵量の予測を行うことができます。

TECHNOLOGY

技術の確立
~世界初の人工衛星量産化へ~

注目される
超小型人工衛星

注目される超小型人工衛星

人工衛星は日本では年に数基程度しか打ち上げられていませんが、世界では年に数百基も打ち上げられており、民間主導型宇宙開発はにわかに盛り上がりを見せています。とりわけ100kg以下の超小型人工衛星は低コストで打ち上げ可能なため、民間主導型宇宙開発の筆頭となっています。このような背景から、超小型人工衛星を活用したサービスは今後更に普及すると見られ、世界中で人々の暮らしを劇的に変えようとしています。

キヤノン電子ならではの
人工衛星づくり

キヤノン電子ならではの
人工衛星づくり

キヤノン電子には、人工衛星の姿勢制御に欠かせないモーター技術、広角から望遠まで対応するレンズ技術、極限までムダを省く小型化技術など、宇宙事業参入のための確かな下地があります。さらに、高品質な精密機器を低コストかつ短納期で量産することにかけては、長年のノウハウの蓄積により他社にはない強みがあります。

キヤノン電子は上記の強みに加え、世界中で信頼されているキヤノンのカメラというアドバンテージや、長年宇宙開発に携わってきた専門家たちの叡智を結集することで、コンポーネントの内製化や人工衛星を量産するための体制を確立しました。

人工衛星の量産化は世界中でもまだ例がありません。5~10年の長期間、莫大な費用をかけて作られるオーダーメイド型人工衛星が主流の中、キヤノン電子では1~2年の短納期かつ低価格で提供可能な量産型人工衛星の開発を進めることで、「人工衛星は決して特別なものではなく、誰もがその利便性を享受できる」、そんな未来を世界へ描いていきます。

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