News Release

2020.12.24当社製の超小型人工衛星「CE-SAT-I(シーイー・サット・ワン)」にて撮影した新たな画像「木星と土星(コンポジット合成)」を公開しました

2017年6月に打ち上げに成功した当社製の超小型人工衛星「CE-SAT-I(シーイー・サット・ワン)」は、現在も実証実験を継続しており、地上500㎞上空から数々の高精細画像の撮影に成功しています。今回、「CE-SAT-I」にて撮影した新たな画像「木星と土星(コンポジット合成)」を公開いたします。

木星と土星

12月22日の3時頃(日本時間)、地球上から見える木星と土星の位置が大接近しました。2つの惑星は、満月の見かけの大きさのおよそ5分の1の間隔まで近づくため、視野の狭い望遠カメラでも同時に撮影するチャンスでした。この天体ショーを「CE-SAT-I」衛星により撮影するべく、木星と土星が最接近するタイミングに合わせて衛星の姿勢を変更し、2つの惑星の同時撮影にトライしました。
結果、12月22日3時3分頃(日本時間)、ヨルダン上空にて、衛星搭載の口径400mm反射望遠鏡と望遠カメラ(EOS 5D Mark III)により木星と土星が0.1度程度まで接近した姿を捉えることに成功しました。
今回の撮影を行うにあたり、衛星の望遠鏡を目標天体に向ける指向精度と、衛星の軌道運動を考慮した衛星-木星-土星の位置関係の予測が重要でした。

天体同士が同じ方向に並ぶことは「会合」と呼ばれ、木星と土星ではおよそ20年ごとに発生します。その中でも、今回のように視野角0.1度付近まで接近するものに限ると、前回はおよそ400年前、次回はおよそ60年後となっていて、たいへん珍しいイベントとなっております。ぜひご覧ください。

引き続き、キヤノン電子グループの宇宙事業への取り組みにご期待ください。

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