News Release
2021.4.19当社製の超小型人工衛星「CE-SAT-I(シーイー・サット・ワン)」にて撮影した新たな画像「スエズ運河の巨大コンテナ船座礁」を公開しました
2017年6月に打ち上げに成功した当社製の超小型人工衛星「CE-SAT-I(シーイー・サット・ワン)」は、現在も実証実験を継続しており、地上500㎞上空から数々の高精細画像の撮影に成功しています。今回、「CE-SAT-I」にて撮影した新たな画像「スエズ運河の巨大コンテナ船座礁」を公開いたします。
スエズ運河の巨大コンテナ船座礁:画像左上にて、巨大コンテナ船が座礁してスエズ運河の航路をふさいでいる様子が確認できます。
巨大コンテナ船周辺の拡大図:遠距離撮影のため、巨大コンテナ船を斜めから見ている (衛星直下方向と巨大コンテナ船の方向のなす角が42度と大きい) アングルとなっており、巨大コンテナ船の側面が見えています。
3月23日にスエズ運河(最小川幅200m)にて巨大コンテナ船(全長400m、幅59m)が座礁する事故が発生しました。事故現場の状況をモニタリングするべく、現在運用中の「CE-SAT-I」衛星による撮影を試みました。
結果、3月26日16時1分頃(日本時間)、スエズ運河の西450km地点の上空500kmから、衛星搭載の口径400mm反射望遠鏡と望遠カメラ(EOS 5D Mark III)により事故現場付近の画像を取得することに成功しました。
今回、事故発生からできるだけ早く現場の画像を取得するために、事故現場より直線距離で670km離れた位置からの遠距離撮影を行いました。遠方からの撮影のため、解像度は直下視での撮影時と比較して1.3倍ほど低下していますが、衛星指向方向の高精度制御の実現により、巨大コンテナ船が座礁し立ち往生している様子やサルベージチームが使用していると推測される船をいち早く確認することができました。ぜひご覧ください。
引き続き、キヤノン電子グループの宇宙事業への取り組みにご期待ください。