News Release

2021.9.13当社製の超小型人工衛星「CE-SAT-IIB(シーイー・サット・ツービー)」にて撮影した新たな画像「ISS国際宇宙ステーション」を公開しました

「CE-SAT-IIB」搭載の超 高感度カメラから撮影したISS

2020年10月に打ち上げに成功した当社製の超小型人工衛星「CE-SAT-IIB(シーイー・サット・ツービー)」は、現在も実証実験を継続しており、地上500㎞上空から数々の高精細画像の撮影に成功しています。
この度、「CE-SAT-IIB」で撮影した新たな画像「ISS 国際宇宙ステーション」(以下ISS)を公開いたします。

ISSとCE-SAT-IIBは、それぞれ400kmと500kmを周回しているため、1か月に数回、ほぼ高度差の約100kmまで接近しています。そこで、今回、「CE-SAT-IIB」衛星搭載の超高感度カメラ(口径200mm望遠鏡)からISSを撮影することを試みました。

8月2日、南米大陸の沖合約2000kmの位置上空で、CE-SAT-IIBとISSが、約11km/秒の相対速度で、250km程度の距離まで接近する際に撮影を実施し、その結果、ISSの姿を捉えることに成功しました。

画像からは、ISSの各構成部品(各国のモジュールの連結体、トラス部、太陽電池パドル)を個別に識別できるだけではなく、パドルが太陽方向を指向している様子も確認できます。
自社開発品である超高感度カメラは、夜間、人工照明の少ない月明かり程度のわずかな光源に照らされた地上でも観測が可能な性能を有しています。今回の撮影に当たっては、昼間においてもこの超高感度カメラの性能を活かすことを考え、日中、非常に短い露光時間・フレームレートで連続撮影をすることにより、相対速度11km/秒の高速で移動するISSについても鮮明な画像を得ることができました。

この結果より、超高感度カメラ搭載衛星は、宇宙空間を高速で動いている被写体の撮影にも有効であることが実証されました。今後、人工衛星やスペースデブリといった軌道上物体の観測においても利用可能であることが期待されます。

キヤノン電子は、超小型人工衛星本体、衛星コンポーネント、衛星画像について受注を開始しております。 弊社では、キヤノングループの技術を結集した民生品技術や供給網を用い、また、調達に時間のかかる部品はあえて一定の在庫をもつことで、高品質・短納期を強みとした提供を目指します。国内外の人工衛星市場に安定した品質でスピーディーに製品を供給することで超小型人工衛星利用シーンの活性化につながることを期待しています。

今後とも、キヤノン電子グループの宇宙事業への取り組みにご期待ください。

<お問い合わせ先>
キヤノン電子株式会社 衛星事業推進センター
E-mail: ssl@canon-elec.co.jp

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