News Release
2022.11.9当社製の超小型人工衛星「CE-SAT-IIB(シーイー・サット・ツービー)」から撮影した 「スペイン バルデカニャス貯水池の干ばつの様子」を公開いたしました。
欧州では記録的熱波と降水量低下の影響により過去500年で最悪の渇水状況にあり、スペインのバルデカニャス貯水池でもダムの貯水量が大幅に減少しています。この様子をCE-SAT-IIBから観測しました。
今年の4月にESA(European Space Agency:欧州宇宙機関)の陸域観測衛星Sentinel-2から撮影した画像とCE-SAT-IIBから今年の8月に撮影した画像を比較すると、貯水量はさらに減少していることが分かります。
Copyright: Copernicus Sentinel data [2022]/ESA 2022年4月に撮影されたSentinel-2のバルデカニャス貯水池の画像 |
CE-SAT-IIBがとらえた2022年8月の貯水池の画像 赤い部分の干上がりの様子がよく分かる |
Sentinel-2とCE-SAT-IIBで撮影した画像を使用して作成したGIF画像
これら2枚の衛星画像を重ね、合成の比率を変化させていくことで水が干上がっていく様子をGIF画像として作成しました。
CE-SAT-IIB 撮影時のセットアップ
人工衛星: CE-SAT-IIB
望遠鏡 : 当社製 口径87mm望遠鏡
カメラ : キヤノンEOS M100
軌道高度: 約500km
人工衛星は地球環境の長期的なモニタリングに有効です。さらに、近年では人工衛星の増加に伴い撮影頻度が向上しています。これによって、災害直後の緊急観測などにも利用されるようになってきました。
当社はキヤノングループが持つ最先端の光学撮像技術を人工衛星に適用することで、高い地上分解能を持ち、昼夜を問わない撮影に対応する衛星光学観測を実現しています。
衛星画像データの利用促進を行い、地球環境や災害だけでなく世界中の様々なイベントなども人工衛星から撮影し、皆様へのより良い情報の発信を目指しています。
当社衛星CE-SATシリーズの画像データの販売につきましては、下記窓口までご連絡ください。
<お問い合わせ先>
一般財団法人リモート・センシング技術センター(RESTEC)
URL:https://www.restec.or.jp/solution/product/ce-sat.html
当社はRESTECとCE-SATから取得する地球観測データの販売に関して販売店契約を締結しています。
当社では人工衛星を利用して、環境問題や自然災害の経過観測にとどまらない様々なデータ解析に取り組む検討も行っています。
実際にお手元での評価を希望されるお客様には、サンプル画像の提供を行っています。また、当社の人工衛星を用いた撮影依頼や衛星関連の製品(光学撮像システム、搭載コンポーネント、衛星バス)につきましても、下記の窓口までお問い合わせください。
<キヤノン電子の衛星開発について>
当社の衛星関連部門は、キヤノングループがもつ技術を総動員して宇宙向け製品開発に取り組んでいます。宇宙開発に取り組まれるお客様に、安心の品質とサービスをお届けできる体制づくりを進めています。
衛星画像に関するご質問のほか、衛星システムや光学撮像システムのご相談、衛星バスの製造に関することも同窓口までお問い合わせください。
<お問い合わせ先>
キヤノン電子株式会社 衛星事業推進部
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