News Release

2021.1.18当社製の超小型人工衛星「CE-SAT-IIB(シーイー・サット・ツービー)」搭載の超高感度カメラより、夜間撮影に初めて成功

2020年10 月29日に打ち上げに成功した当社製の超小型人工衛星「CE-SAT-IIB(シーイー・サット・ツービー)」は、同日に衛星-地上局間の通信を確立した後、現在も軌道上にて安定した運用を継続しております。この度、「CE-SAT-IIB」にて「アラスカ州ノースポール」の夜間撮影に成功しましたので、画像を公開いたします。

CE-SAT-IIBは、口径200mmの望遠鏡に新規の自社開発品である超高感度カメラを組み合わせた撮像装置を搭載しており、夜間、月明り程度のわずかな光源によって照らされた地上の観測が可能な仕様となっています。この性能を実証するために、望遠鏡のピント合わせ・夜間における地表点指向姿勢の確立など、所定の準備を実施した後に、超高感度カメラを用いて人工照明の少ない地表面の撮影試験に挑みました。

結果、2020年12月30日15時頃(日本時間)、満月の夜のアメリカ合衆国アラスカ州ノースポールにおいて、通常感度のカメラを搭載した光学衛星では困難と考えられていた、間接的に照らされた夜間の地表面を撮影することに成功しました。画像からは、自ら発光していない陸地や道路、河川といった地形を確認することができます。夜間撮影においても地理空間情報が取得できるようになることで光学衛星の利用の幅が広がることが期待できます。

なお、CE-SAT-IIBに同じく搭載している、EOS M100を組み合せた口径87mm望遠鏡とPower Shot G9 X MarkⅡも撮影に成功しており、近日中に、画像公開予定です。
また、衛星本体、衛星コンポーネント、衛星画像に関して、外販の準備も進めています。

今後とも、キヤノン電子グループの宇宙事業への取り組みにご期待ください。

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