News Release

2022.7.7当社製の超小型人工衛星「CE-SAT-IIB(シーイー・サット・ツービー)」で撮影した東京の夜景画像を、衛星データプラットフォーム「Tellus」でサンプル公開しました

超小型人工衛星CE-SAT-IIBで撮影した東京の夜景画像(荒川~多摩川に渡る夜間の東京が一望できるモザイク画像)を、さくらインターネット株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:田中邦裕、以下「さくらインターネット」)が経済産業省事業として運用する衛星データプラットフォーム「Tellus(テルース)」に公開しました。Tellus利用者は無償で画像を閲覧・評価できます。ただし、商用利用の場合は、別途契約が必要です。

衛星データプラットフォーム「Tellus」: https://www.tellusxdp.com/


超小型人工衛星CE-SAT-IIBで撮影した東京の夜間モザイク画像

<キヤノン電子の衛星開発について>
キヤノン電子の衛星関連部門は、キヤノングループがもつ技術を総動員して宇宙向け製品開発に取り組んでいます。宇宙開発に取り組まれるお客様に、安心の品質と供給、サービスをお届けできる体制づくりを進めています。

<Tellusへの画像公開のねらい>
Tellusに公開した画像は、CE-SAT-IIBで主に2021年に撮影しました。使用した撮影機材は、当社で開発した超高感度カメラと口径200mm光学望遠鏡です。超高感度カメラにはキヤノン製の超高感度CMOSセンサーを採用しています。このセットアップで、地上解像度(直下視(GSD*)) がおよそ5mと比較的高く、夜間撮影に対応する高い感度が得られます。実際、軌道高度500km辺りからの撮影で、街灯や建物や車の灯りに照らされた構造物が確認できます。光学フィルタはRGBの3バンドです。

*GSD = Ground Sample Distance(地上サンプル距離)

数メートル級の解像度を持ち夜の地表をこれほど明るく撮影できる超小型人工衛星はおそらく世の中にはありません。Tellusを通じて、キヤノン電子の新しい取り組みをご体験いただきたいと思います。

オンプレミス環境でご評価されたいお客様には、サンプル画像の利用許諾契約が利用できますので、お問い合わせください。また、画像に関するご質問のほか、お客様の課題解決につながる衛星システムや光学システムのご相談、衛星の製造に関することも同じ窓口までお問い合わせください。

<お問い合わせ先>
キヤノン電子株式会社 衛星事業推進部
E-mail: ssl@canon-elec.co.jp

「参考情報」
<キヤノン電子の人工衛星関連の取り組み>
キヤノン電子の衛星関連部門は製品開発の一環として、2基の自社衛星を運用し、延べ6年以上にわたって、軌道上でキヤノングループの光学・撮像機器や衛星の姿勢を制御するためのセンサー、アクチュエータなどを評価しています。
宇宙向けに光学・撮像技術をさらに高めていくことはもちろんですが、最近では、次世代Non-Terrestrial-Networkなど、軌道上で光を含む衛星通信技術に求められる高精度なAOCS(精度の高い軌道・姿勢制御システム)の開発にも取り組んでいます。

「コンポーネントの販売」に関するサイト
https://www.canon-elec.co.jp/space/

<CE-SAT-IIB>
CE-SAT-IIBは質量は35.5kg、サイズは292mm × 392mm × 673mmの超小型衛星です。2020年10月末にニュージーランドからエレクトロンロケットにて軌道高度~500kmの太陽同期軌道に投入しました。衛星、メインペイロード、姿勢系コンポーネント、オンボードコンピュータ、電源制御機器など、当社の開発品が多数使用されています。自社開発の超高感度カメラのほか、キヤノン製の民生デジタルカメラであるEOS M100やPowerShot G9 X Mark IIを搭載し、地球観測のほかにも天体観測や他の衛星の観測など、様々な検証を行っています。

参考サイト:
https://www.canon-elec.co.jp/files/media/2020/10/20201029_newsrelease.pdf
https://www.canon-elec.co.jp/news/post-5221/#post
https://www.canon-elec.co.jp/news/post-5638/#post

<衛星データプラットフォーム「Tellus(テルース)」について>
Tellusは、さくらインターネットが経済産業省事業を受託し、開発・運用に取り組んでいる日本発の衛星データプラットフォームです。衛星データや衛星データ処理に役立つさまざまなアルゴリズム、開発環境をクラウド上で提供するほか、衛星データ活用のためのトレーニングおよびデータ分析コンテストなどの教育コンテンツ、Tellusの取り組みや衛星データの活用事例を紹介するオウンドメディアといった機能を有しています。また、Tellusには衛星データに加え、気象、人流などの地上データを順次搭載しています。
名称は、宇宙から得られる地上のデータにより豊かな未来を作り出したいという意を込め、大地の女神「Tellus(テルース)」から取っています。

Tellusウェブサイト
https://www.tellusxdp.com/

<本件に関するお問い合わせ先>
キヤノン電子株式会社 衛星事業推進部
E-mail: ssl@canon-elec.co.jp

Archives